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以下の内容に当てはまる方は注意しましょう
- 便潜血検査が陽性となった
- 便潜血陽性となったが、まだ2次検査を受けていない
- 便潜血検査(大腸がん検診)をまだ受けていない
- 大腸がんの家族歴がある
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便潜血検査陽性で疑われる病気
便潜血検査で陽性となった場合、下記のような疾患が起こっている恐れがあります。
便潜血検査陽性時に疑われる病気
大腸がんは、大腸粘膜に発生するがんのことです。日本における部位別のがん患者数のデータでは、男女いずれも大腸がんが上位に位置しています。また、大腸ポリープそのものは命を落とすリスクを伴う深刻な疾患ではありませんが、大腸ポリープが巨大化すると、がんに進行することもあります。
長引く便秘にお困りの方もいらっしゃると思います。便秘による硬い便が腸管内を通る際に腸管壁がダメージを受け、便中に血液が混入することもあります。「便潜血検査陽性だと大腸がん」だと断言することはできませんが、ご自身の健康状態を確認するため、そして大腸がんの有無を把握するために、大腸カメラ検査の受診をお勧めします。
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便潜血検査の目的
便潜血検査は、ポリープや潰瘍、がんといった、消化管の出血の原因となる疾患の可能性がある場合、あるいは自覚症状が起こっていない状態で早期発見を目的として実施する検査です。がんやポリープが消化管内に存在すると、便が腸内を通過する際に組織が擦れて出血することがあります。多量の出血が起こると排便の際に自覚することもありますが、大抵は少量のため、肉眼で確認することは困難です。便潜血検査では、血液中の赤血球に含まれるヘモグロビンという色素を捉えることで、目に見えないわずかな出血も発見することが可能です。
便潜血検査は大腸がんの発見に有効な検査であり、毎年受診することで大腸がんによる死亡リスクが60%減少することが科学的に証明されています。そのため、便潜血検査は国の方針に従って行われる大腸がん検診の検査方法として採用されており、40歳以上の方は毎年1回受けることが勧められます。
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便潜血検査の検査方法
検査方法には、1日分の便を採る1日法と、2日分を採る2日法がありますが、大腸がん検診では2日法が基本です。常時出血しているとは断言できないため、何回かに分けて便を採取する方がより正確な結果を得ることができます。大腸がんの発見率は、進行がんでは約60~75%、早期がんでは約30~40%とされていますが、2日法で検査すると、さらに発見率が約10~15%向上すると言われています。
血液は便の中に満遍なく混入しているわけではないため、便潜血検査で便を採る際は、採便スティックを用いて便の表面を広く均一に擦るように採ります。採取した便を室温で保管すると、赤血球中のヘモグロビンが腸内細菌によって分解されてしまい、実際に出血が起こっていても陰性となる可能性があります。そのため、便は提出日の当日、前日、前々日の3日間のうち2回(2日間)採取し、採取した便は冷蔵庫または25℃以下の冷暗所で管理することが重要です。
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便潜血検査のメリット・デメリット
便潜血検査のメリットは、検査前の食事や服薬に制限がなく、便を採取するだけで済む点です。自宅で検査が可能で、検査による副作用やリスクの心配もないため、大腸疾患のスクリーニング検査として利用されています。
ただし、デメリットとして、出血の有無を調べる検査であるため、痔や生理などによる出血でも陽性反応が出る可能性があります。陽性反応が出た場合、「前からあった痔のせいだ」「排便で肛門が切れたからだ」などと自己判断せず、精密検査を受けることが必要です。陽性反応は、病気を早期発見するチャンスと捉えることが大切です。
便潜血検査は、精密検査の要否を確認するために効果的ですが、検査で陰性であってもポリープやがんなどの疾患ができていないとは言い切れません。疾患が生じているのに陰性となる状態を「偽陰性」と言いますが、進行がんでも常時出血が起こっているわけではないため、偽陰性となる場合もあります。
陰性でもお悩みの症状がある場合や、疾患をより正確に見つけたい場合は、大腸カメラ検査など別の検査を受けましょう。
メリット
- 検査による副作用やリスクの心配がない
- 自宅で検査が可能で、身体に負担がかかりづらい
- 検査前の食事・お薬の服用はいつも通りで良い
- 検査費用の負担が比較的少ない
- 潰瘍、ポリープ、大腸がん、潰瘍性大腸炎、クローン病などの疾患を見つけることができる
デメリット
- 痔や生理などで出血が起こると、陽性になる
- 疾患が起こっていても陰性となる場合がある
- 採便するタイミングが限られているため、下痢や便秘になっている方は採便しづらい場合がある
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便潜血検査で陽性となったら、必要な検査を受診しましょう
便潜血検査で陽性(要精密検査)となった場合、精密検査を受ける必要があります。大腸がんは自覚症状が乏しいこともよくあるため、無症状だから問題ないと判断することは厳禁です。もとから痔ができている場合でも、痔によって陽性となったのか、別の疾患が原因なのかを詳しく検査する必要があります。
精密検査は、基本的に大腸カメラ検査や大腸CT検査を実施します。大腸カメラ検査では、肛門から内視鏡を入れて腸内をリアルタイムで確認することで、出血や微細な病変を詳細に確認することが可能です。大腸CT検査では、肛門から炭酸ガスを入れて大腸を広げ、レントゲン撮影した画像から診断を下します。
どちらの検査でもポリープや大腸がんなどの疾患を正確に見つけることが可能ですが、便潜血検査よりも身体に負担がかかりやすいです。「検査を受けることを躊躇ってしまう」「苦痛がないか心配」といった理由で、便潜血検査で陽性となっても精密検査を受けずに放っておく方もよくいらっしゃいます。
最初から大腸カメラ検査や大腸CT検査を受けるのは躊躇してしまうという方は、比較的楽に大腸がんなどのリスクを確認できる便中カルプロテクチン検査やコリバクチン検査、高感度CRP検査などを推奨します。便潜血検査とこれらの検査を併用することで、大腸疾患を見落としづらくなります。