大腸カメラ検査
(大腸内視鏡検査)
大腸カメラ検査(大腸内視鏡検査)について
大腸カメラ検査は下記のような内視鏡スコープを肛門から挿入して、大腸の中を観察します。検査により様々な大腸の病気を見つけて、治療に繋げます。検査時にみつけた大腸ポリープは、検査と同時に切除することも可能です。
大腸カメラ検査を受ける前には多量の下剤(腸管洗浄液という薬)を飲んで腸の中をきれいにする必要があります。便が腸に残った状態で検査を行うと病気を見逃す可能性がありますので、腸をきれいにすることは検査の質を落とさないために最も、大事なことです。
検査前に服用していただく下剤の例を紹介します。ご覧の通り、非常に多くの水分を服用する必要があります。
当クリニックのこだわりでトイレ付きの完全個室を用意しました
下剤を飲んだ後は何度もトイレに行く必要があり、準備には時間が掛かります。当クリニック内で下剤の服用を希望される方はトイレ付きの完全個室でプライベートを保ちつつ、ゆっくり過ごしていただくようにいたしました。少しでも快適な時間にしていただきたく、リクライニングチェアやテレビ、フリーWi-Fi環境も整えております。当クリニックのこだわりの1つです。プライバシーに配慮した完全個室で大腸カメラ検査の前処置ができますのでぜひ利用していただきたいと考えております。
ご自宅での下剤服用も可能です
自宅での下剤の服用を希望される方は遠慮なくおっしゃってください。当クリニックでは自宅下剤服用にも対応しています。自宅なので周囲を気にせずにリラックスして下剤の服用もできますし、感染のリスクも抑えられます。自宅での服用後にクリニックへ来院していただき検査を実施させていただきます。
大腸カメラ検査で病気を見つける
準備ができたら検査を実施します。検査を担当するのは内視鏡学会専門医の院長です。これまで何千件の検査・治療の経験があり大腸カメラ検査(大腸内視鏡検査)の専門家であります。検査全部にかかる時間は10~15分です。ポリープ切除など処置を行う際は30分前後と考えてください。検査中の苦痛を軽減するために検査直前には鎮痛薬の注射を行います。麻酔を受けたい方(眠った状態で検査を受けたい方)は鎮静剤を使用することも可能です。初めての大腸カメラ検査のため不安が強い方、以前に受けた大腸カメラ検査できついと感じた方、下剤の服用が苦手な方は、当クリニックにご相談ください。
当クリニックには内視鏡挿入困難を克服する細型ロングスコープを完備しています
大腸内視鏡検査は、大腸を観察し病変を調べるために行われる検査ですが、時には内視鏡(スコープ)の挿入が困難となる場合があります。挿入が困難になる理由にはいくつかあります。腸の長さが長い方、腸の屈曲が多い方、炎症などが原因で腸の内腔が狭くなっている方がそれに該当します。また、過去に腹部手術を受けた方で、手術による瘢痕や癒着が原因で、スコープの挿入が困難になることがあります。挿入が困難な体質の方に通常の内視鏡を使用すると内視鏡検査中に強い痛みや不快を感じる場合が多く認められます。そのような状況を克服するために細くて、長く、柔らかい内視鏡(富士フイルム社製:EC-760XP/L)を当院では完備しております。このスコープを皆様にお役立てしたいと思っておりますので過去に大腸内視鏡の挿入が困難であった方は事前にご相談ください。
当クリニックでは日帰り手術で大腸ポリープの切除を行っています
大腸ポリープは、大腸の内壁から突出した良性の腫瘍です。ほとんどの大腸ポリープは無症状で、主に大腸内視鏡検査で発見されます。しかし、放置されると悪性化するリスク(がん化)があるため、発見された大腸ポリープは通常、切除が推奨されます。ポリープは検査時に切除できます。
大腸ポリープの切除の方法は「内視鏡的ポリープ切除(ポリペクトミー)」と呼ばれています。内視鏡を使用してポリープを切除する方法です。切除器具を挿入して内視鏡の先端に出して、ポリープの根元にスネア(電気ループ)がかけられます。その後、スネアを絞扼して鈍的に切除したり、電気を流してポリープを切除したりします。一般的には、大きさが2cm以下のポリープに対して行われます。抗血栓薬(血液をサラサラにする薬)を服用している方はあらかじめ服薬の調整が必要ですのでお薬手帳を持参していただき、事前にお知らせください。
どんな方が大腸カメラ検査を受ければいいの?
【キーワード】
便潜血検査陽性の方
大腸がん検診で広く行われている便の検査です。便の中に血液成分が混じってると陽性になります。目で見て便に血液がついていなくてもごく微量の血液が混じっていることもあります。それを調べるのが便潜血検査です。陽性と言われた方に大腸の病気(主に大腸がん)が隠れている可能性がありますので必ず大腸カメラ検査を受けるようにしてください。
便に血液が付着している方(血便)
血便とは、赤い血液が混じっている便のことをいいます。大腸や肛門などの下部消化管から出血すると血便の症状が出ます。肛門からの出血だと鮮やかな赤、大腸からの出血だと暗赤色になることが多いです。血便を見て痔だと思ってしまう方が多いようですが、血便がみられる病気はほかにもたくさんありますし、大腸がんを含めた大きな病気が潜んでいる可能性がありますので必ず大腸カメラ検査を受けるようにしてください。
便秘の方
排便の調子が悪い方には大腸に病気が潜んでいることがあります。特にこれまで便秘でなかった方が急に便秘になった場合は要注意です。大腸がんが進行した末に便の通過が悪くなった可能性があります。必ず大腸カメラ検査を受けるようにしてください。
原因不明の下痢が続く方
下痢の症状は皆さんも一度は経験があると思います。ほとんどが一時的な症状なので数日で治ることがほとんどですが、下痢がなかなか治らない場合は大腸がんを含めた大きな病気が潜んでいる可能性がありますので必ず大腸カメラ検査を受けるようにしてください。
腹痛を自覚することが多い方
お腹が痛くなることが多い方も注意が必要です。血便、便秘、下痢、嘔吐、発熱、全身倦怠感、残便感といった症状が重なってくると、大腸の病気が潜んでいる可能性がありますのででクリニックへの受診をお願いいたします。
家族に大腸がんの患者さんがいる方
大腸がんは遺伝の関与が強い病気です。3割以上の大腸がんは遺伝的因子が関与すると考えられています。生活習慣だけでなく家族歴にも注意が必要ですので家族に大腸がんの方がいる場合は大腸カメラ検査を受けることをご検討ください。
大腸カメラ検査(大腸内視鏡検査)の費用について
大腸カメラ検査のみ
- 1割負担の場合 2000円前後
- 3割負担の場合 6000円前後
大腸カメラ検査+病理組織検査(生検)
- 1割負担の場合 3000円~5000円
- 3割負担の場合 10000円~16000円
大腸ポリープ切除
- 1割負担の場合 7000円~10000円
- 3割負担の場合 20000円~30000円
*初診料・再診料・点滴内容、お薬処方の有無により金額の変動があります。