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すい臓カメラ
(超音波内視鏡検査)について

すい臓がんの早期発見に有用な検査「超音波内視鏡検査(EUS)」とは?

がん死亡原因第4位のすい臓がん

現在、日本においてすい臓がんの患者さんは増加傾向にあります。

すい膵がんは予後が不良のため、死亡者数は肺がん、大腸がん、胃がんに次ぐ第4位にまで上昇しており今後はさらに順位が上がることが予想されています。おそらく近いうちに第3位になると考えられています。

日本の部位別がん死亡率
2000年 部位別のがん死亡率
  男性 女性
1位 肺がん 胃がん
2位 胃がん 大腸がん
3位 肝臓がん 肺がん
4位 大腸がん 乳がん
5位 すい臓がん すい臓がん
2020年 部位別のがん死亡率
  男性 女性
1位 肺がん 大腸がん
2位 胃がん 肺がん
3位 大腸がん すい臓がん
4位 すい臓がん 乳がん
5位 すい臓がん 胃がん

初期のすい臓がんは発見されにくい

すい臓がんは初期の段階では症状がない方が多く、すい臓の検査をうける機会が少ないのが現状です。

すい臓がんは、症状が出てから発見されると予後が非常に悪いため、すい臓がんが進行していない初期段階(無症状の段階)で発見されることが理想です。下記にすい臓がんの5年生存率を示しました。初期の段階(ステージⅠ)の方が進行した段階(ステージⅡ、Ⅲ、Ⅳ)より5年生存率は高いことがわかります。しかしながら初期の段階の、病気のサイズが小さなすい臓がんは通常の検査(血液検査や通常のエコー検査やCT検査)で発見することが難しいとされており、この超音波内視鏡検査(EUS:Endoscopic Ultrasonography)がすい臓がんの早期発見において注目されています。

膵がんのステージ別(病期別)に分けた生存率

当クリニックでは超音波内視鏡検査(EUS)を受けることができます

超音波内視鏡検査(EUS)を当クリニックでは胃カメラ、大腸カメラと並んですい臓カメラと呼んでいます。胃カメラ検査と同様に口から超音波内視鏡(エコーを装備した内視鏡)を胃内に挿入し、内視鏡先端に備え付けられているエコーを胃の壁に当てることで、胃のすぐ後ろにあるすい臓を詳細に観察することが可能となります。通常の腹部エコーに比べてすい臓に近い位置から観察ができるため小さな病変でも正確な診断が可能とされています。通常のエコー検査はお腹(体外)にエコーを当てて観察しますが、超音波内視鏡検査(EUS)では胃の中からエコーを当てるイメージです。

超音波内視鏡検査の外観

超音波内視鏡検査の先端

大きさ8㎜の早期膵がん(EUS画像)

富士フィルム社製・新型コンベックス超音波内視鏡、全国のクリニックで初の導入

超音波内視鏡検査はすい臓がんの発見のためのまだ新しい内視鏡検査であり、熟練した医師がくないためどの医療機関でも検査が可能というわけではありません。県内でも超音波内視鏡検査を導入しているクリニックは限られています。当クリニックの院長は、これまで1000件以上の超音波内視鏡検査の経験があります。クリニック(診療所)において富士フィルム社製・新型コンベックス超音波内視鏡検査(EUS)を導入するのは全国のクリニックで初めてとなります。また、クリニックビル内にはMRI 装置も整っており超音波内視鏡検査(EUS)と合わせてすい臓がんの早期発見を目指しております。

どんな方が超音波内視鏡検査(EUS)を受ける必要があるのか?

キーワード

☑ すい臓がんの家族歴

☑ 膵のう胞、IPMN

☑ 糖尿病

☑ 多量の飲酒、喫煙、肥満

☑ 慢性膵炎

☑ 腫瘍マーカー、膵酵素

家族にすい臓がんの方がいらっしゃる方

親子・兄弟姉妹(第一度近親者)に2人以上の膵がん患者がいる家系を「家族性膵がん家系」といい、通常の方よりすい臓がんの発症リスクが高いことが知られています。ご家族にすい臓がんの方がいらっしゃる場合は超音波内視鏡検査(EUS)を受けることをご検討ください。

膵のう胞を持っている方

過去に何らかの検査ですい臓にのう胞を指摘されたことがある方は、通常の方よりすい臓がんの発症リスクが高いことが知られています。膵のう胞に関連する病気として「膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN:Intraductal Papillary Mucinous Neoplasm)」というものがあります。

すい臓に関する画像異常を指摘されたことがある方

膵のう胞以外にも「すい臓の限局的萎縮・くびれ」、「膵管の拡張」、「すい臓の石灰化」の画像所見を指摘された方はすい臓がんが隠れていることがあるため注意が必要です。

糖尿病の方

特に初めて糖尿病と診断された方や糖尿病の病状が急に悪化した方は注意が必要です。すい臓がんが糖尿病に影響を与えている可能性があります。

飲酒量が多い方、喫煙をしている方

毎日、ビール1000ml相当の飲酒をされている方や喫煙者(過去の喫煙も含みます)は注意が必要です。

肥満の方

肥満の方は皮下脂肪や内臓脂肪が多く、通常のエコー検査ではすい臓が観察しづらいことがあります。超音波内視鏡検査は胃の中から観察を行うためエコーとすい臓との距離が近く、体の脂肪の影響を受けにくいため、特に有効な検査といえます。

慢性膵炎の方

現在、慢性膵炎の治療を受けている方はすい臓がんを発症しやすいと言われています。

すい臓に関する血液検査に異常を指摘された方

血液検査で腫瘍マーカー(CEAやCA19-9)や膵酵素(アミラーゼ、リパーゼ)が高いと言われた方は

すい臓がんが隠れていることがありますので注意が必要です。

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